とてもおもしろい経験をした。
日本にいる母から荷物が届いた。
でも、家に届かなかった。
家には手紙が届いた。
なんだか「これは危険だから預かっている」というようなことが
書いてあるように見えた。
その手紙に住所が書いてあって、そこまで取りにいくことにした。
手紙に書いてあった住所に着いたら、そこはまるで刑務所のようなところだった。
中に入ると、テロリストの顔写真やら、ドイツで起こった発砲事件の地図と詳細やら、麻薬はこのように密輸されていますというような写真やらが貼ってあった。
うーん。
これは、荷物受け取るのが大変かもしれないと思った。
番号札を引いて、少し待つとぼくの番がきた。
受け取りカウンターに行くと、怖い顔をした2人の職員。
ぼくが受け取るはずらしき荷物はすでに用意されていて、
その荷物の前に2人がいた。
職員が「これを開けろ」と言ってカッターを渡された。
素直にぼくは荷物が入っているダンボールを開けた。
するとダンボールからは見たこともない黒い枕のようなもの。
「あれ?母はこんなものを入れたのか。」と思っていると
中からさらによくわけのわからない、三角形の大きなバッグが2つでてきた。
「こんなでかいバッグ、なんで入れるんだよ。」と
母のおせっかいな性格を疑っていると
「でも、ぼくが頼んだもの一つもないやんけ。」と感じた。
それからぼくは
「これ、荷物違いじゃないですか?」と聞くと
宛名の部分とぼくが受け取った手紙を確認する職員。
「こりゃあ、失敬。」といった感じで
ぼくが開けたダンボールをすぐに梱包し始めた職員。
そしてしばらくして、本物の荷物がぼくの前に。
先ほどと同じようにカッターを渡され、ダンボールを開けるぼく。
横から「これは何だ?薬は?薬は?」と、ダンボールから出すものひとつひとつに対してコメントをはさむ職員。
ぼくはとりあえず、ひとつひとつ、たどたどしい英語で説明。
一通り、説明を終えると「もうしまってよろし。」というような感じで
荷物を持って帰れることになった。
職員は、薬が入っていないとわかると、ちょっとだけやさしくなり
荷物を梱包するのと、カートにダンボールをくくりつける作業をいっしょに手伝ってくれた。
その後、その大きな荷物を地下鉄に乗って家まで運ぶことになった。
運ぶ途中で、地下鉄の階段を下りる際に、同じくらいの年の人に手伝ってもらった。
また、家に着いて階段をのぼるときも、レバノン人のおじさんに手伝ってもらった。
部屋が6階なのに、手伝ってくれた。
やさしさと、おもしろさの2つを体験できたいい荷物の到着の仕方だった。
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