2009/11/09

パンとスズメ

一昨日、パン屋に行った。
そこで、笑顔のパンを見つけた。
ぼくはすぐにそれを買うことを決めた。
パンが笑っていた。
ぼくはこのパンと出会えたことがうれしかった。
ニタニタしながら買ったパンを手に持ってパン屋を出ると、スズメが3羽いた。
いたというよりかは、待ち伏せをしていた。
スズメはぼくに「パンをくれ。」と言っているように感じた。
しょうがないので、ぼくは少しだけパンをあげることにした。
でも、スズメは決してぼくに近づいてこない。
ぼくはスズメのいる方にポイッとパンをなげた。
そうすると、スズメはパクパクとパンを食べた。

フランスのアーティストのディディエ・クールボの作品をふと思い出した。
彼はパリで捕まえた小鳥といっしょに列車に乗り、イタリアのローマまで行く。
ローマに着くと、彼は小鳥を空に放す。
という作品があった。
ぼくはこの作品を知った時、「すてきだ。」と思った。
日本でずっと暮らしてきて、突然、ポンッとベルリンにいる今の自分だからこそ
その小鳥の気持ちを考えることができた。

ぼくは「彼のやったようにできるのかな?」と思って、スズメに近づこうと思った。
なかなか警戒して近づいてくれない。
パンをあげてもなかなか、仲良くなれない。
結局、ぼくはスズメに触ることすらもできなかった。
「すぐには友達にはなれないよなあ。スズメも人間も。」

そう思った。